敏腕プロデューサーのデザフェス振り返りメモ

こんにちは。ヤマヤタケシです。
敏腕プロデューサーのメモです。

—–
1日目は運営のトラブルがいくつか発生したが、2日目はスムーズだった。ブースの内容は同じなので、お客さんの反応も多少の例外はありつつも予想できるようになった。

大衆には波がある。15人位に囲まれる時もあれば、誰も足を止めない時間もあった。
誰かが「スゴイ!」とか声を上げると、周囲の人が足を止めて行列ができる。
行列や集合が大きくなると待てない人は立ち止まらいので人は減り暇になった。

写真をとっても良い、撮ってもらえる(0円で)ことがわかればわっと集まる。
0円と書いてあっても余り信用されておらず、ブースの流れでもって理解と信頼を得られている。

最初は無順序だった展示も、だんだん行動パターンが洗練されていった。
最終的にはこんな流れ。
岸コウジロウがデカイ → 興味をもつ人が現れる → 足が止まり岸コウジロウやブースを見る。 → その人にキシスコープ渡す → 高い位置を体験 → なりきりキッシーで写真撮影 → 話の流れで昔のノートやブログの印刷でプレゼン。

岸コウジロウの意向もあり全て0円のブースにした。
岸とヤマヤの人件費は0円だとしても単純に金額だけで10万円くらいはかかっている。
0円だとなかなか続ける元気はでない。
スポンサーは自分たち。
「みなさまの笑顔がなによりの報酬です。」というキレイ事は厳しい現実の前では維持できない。
もちろん喜んでもらえて嬉しいしテンションもあがった。
そんなわけで勉強代というのが納得できる落とし所だ。
あーだ、こーだ考えた内容の何がウケて、何がウケなかったかを多量なノンバーバールコミュニケーションの情報、つまり暗黙知を得られる機会は少ないが、重要だ。
そういうわけで、これは実習だと定義すれば高くない。割りと本を読んだりするのだけど、それを実践しないと身につかないしすぐに忘れる。たぶん、暗黙知の領域は思うよりも大きいし、詳細な動きがあって初めて「実現」ができる。

やってみることで、荷物を運んだり、レンタカーを借りたり、返したり、首都高を運転したり、間違えて渋谷まで行っちゃったり、事故らないように車を運転したり、想定外な状況が多々あって、一人の大人としての能力を試された。

岸コウジロウと、ヤマヤタケシが企画と運営と出演をしたけれど、たくさんの人の協力があってこそ実現できた。顔出しパネルを描いてもらったし、写真も撮ってもらった。
お金を払って利用したものとして、車も借りたし、ガソリンも入れた、高速道路を走ったし、ビックサイトを使ったし、デザフェス事務局に運営してもらったり、絵の具を買ったり、筆を買ったたりなどなど。自分の力以外のパワーの方が圧倒的に多い!お金があったって物がなければ買えないし、そしたら絵の具1つ自作できないのが現実だ。
都会の経済システムの相互依存性には驚く。

ビジネス視点で考えると、やはり最低限出費の10万円は回収したいし、協力してくれた人にも20万円くらいあげたいし、自分としても費やした時間を考えると人件費として1人100万円、2人で200万円くらいは必要だ。

今回のブースをもしもビジネスとして成立させるならどうすればいいのだろうか?
ちゃんと動員数や笑顔になってくれた人の人数を数えるべきだった。
しょうがないので計算で仮の数字を出そう。
まずは人数だ。
運営日数 2 日
運営時間 8 時間
1時間 60 分
稼働率 90%
1組の時間 7 分
1組の人数 2 人
ユーザー数 247 人
ざっくり計算して2日で250人くらいに楽しんでもらったとしよう。
例えば10万円を回収しようとすると、10万円/250人=1人あたり405円になる。
あのブースの5分の体験に405円。
うーん、俺だったら出せないなぁ。
じゃあいくらな出せるのか?
10円 -> OK
50円 -> OK
100円 -> NG
50円なら出せる。まあお金を出すのが面倒ではあるけれども。
違うな、、、お金は体験の前に払ってもらうしかない。
面白かった時にいきなり金額を言われて請求すされると興が醒めるし、納得出来ない。
面白そう、お金を出してもいいかな?という葛藤は体験の前の段階だ。
だから、まずはちょうどいい金額を提示して、それに納得の上体験してもらい、さらに笑顔になってもらえたらビジネスとして成立する。
金返せー!とは言わないまでも、損した気分にさせたらダメだ。
岸の才能により、多くの人には楽しんでもらえたし、写真とってもいいですか?とかお客さんの積極性までも引き出していたから、金額の設定さえうまくできれば行けそうだ。
笑顔を生み出すことには成功しているし、たまに爆笑している人もいたし。
お客さんが欲しがっている状態こそがマネタイズのタイミングだ。

最近のスマホゲーみたいに基本無料と有料課金との組み合わせとかどうだろう?
岸コウジロウの撮影は無料。
一緒に撮影のために、ヤマヤがシャッターを押すのは100円。
キシスコープ視野狭い版は無料。キシスコープ改良版は100円。

お金を出す人にはプレミアムを与える。

あと、お客さんを理解するための学習と定義づけると同業他社の人にとっては今書いているこのレポートも何かの役に立つはずだ。今回のブースの来場人数や売上や経費や運営方法や各種の経験をまとめるとビジネス書として1000円で売っていたら、私なら買う。2000円でも買う。

結論はでないので、しばらく悶々と考えよう。

そんじゃまた。

敏腕プロデューサーのデザフェス振り返りメモ” への1件のコメント

  1. ピンバック: 【DF2015春】ありがとうキッシーランド。 | 2mから愛をこめて。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です