こんにちは。ヤマヤタケシです。
個人事業っぽい仕事で2ヶ月が過ぎました。個人の優位性は以前に書いた「 富山の実家にこもってプログラムの仕事をする5つのメリット」を読んでもらうとして、今回は会社の優位性を書きます。
お客さんは値段よりも安心を重視している
必要とされる物やサービスを提供できれば問題ないと思うかもしれませんが、実現性に不安があると発注できません。お客さんはうまくいかずにトラブルに巻き込まれるなんてまっぴらゴメンです。
スムーズな取引への期待は価格以上に重視されます。俺自身、価格.comの一番安い店ではなくAmazonで購入します。値段ではなく信頼の結果です。
フリーランスみたいな1人の事業体は、風邪で寝込むといった個人の日常的なトラブルでも仕事の遂行に支障が出ます。数人の会社であれば1人分くらいはカバーができます。会社は個人の事情に左右されない安心感をお客さんに提供できます。
第1の役割、信用機能です。
俺の支出は毎月あるが、収入はお客さん次第
ビジネスの種類にもよりますが、受注から納品支払いまで普通に数ヶ月かかります。お客さんとしては当然、物やサービスとお金は同時に交換したいです。
でも、俺が生きていると毎日毎月お金が出ていきます。国民年金、国民健康保険、食費、家賃、光熱費、通信費…。不定期な収入と、定期的な収入の間を取り持つ必要があります。具体的にはお金をプールする必要があります。
会社は働きたい人の事情と、物やサービスが欲しい人の事情の間を取り持つためにお金をプールします。
第2の役割、金融機能です。
俺は社会的な生き物。
2千年ほど日本人は農村をベースに生きてきました。
農村は崩壊していますが、共同体志向な日本人は会社に村を作りました。人間は猿みたいな性質を持っているので、ボスザルを筆頭としたヒエラルキーに組み込まれるのはむしろ好ましいのです。
楽しい支配者と不満な従者という単純な構造ではなく、ボス猿はボス猿の苦悩があり、下っ端には下っ端の安心があります。相互に依存しているものでありお互いにメリットがあるのです。
グチをいいつつ酒を飲む楽しみは下っ端の特権です。上司は独りでブツブツと酒を飲むか、スナックで中身のない会話をするしかないのです。
日本人のDNAに深く刻み込まれている恥と見栄の共同体志向を満たしたいのです。
第3の役割、コミュニティ機能です。
俺は迷うしビビる。
分業にはメリットがあります。いろいろな仕事をやるより、同じことを繰り返すほうが単位時間あたりの生産量が増えます。同じ内容の大量の仕事がある場合は有効です。そういう話も重要ですが、責任と行動の分離のメリットについて書きます。
自分で決めて自分で行動するときには、迷いや失敗時の責任にビビって行動開始に時間がかかります。行動しないかもしれません。
しかし、「全責任は俺が取る!」という上司がいれば、上司を信じていれば素早く迷いなく自信を持って行動ができます。
一方、上司もまた自分が行動しないからこそ全体を見渡せますし、個人の視点を超えた大胆な作戦を命じることができます。自分でやろうと考えると、自分の得手不得手に影響されたり、面倒くさい感情により最適な戦略を選択できません。
指揮官の人件費を部下の数で分散させるのである程度の規模が必要ですが、責任と行動を分離できると効率が上がります。最高経営責任者CEOと最高執行責任者COOを分けている会社の狙いはそこにあるのでしょう。
第4の役割、責任と行動の分離機能です。
どっちが良いかはライフスタイルの話です。重要なのは、メリットを活かしてデメリットをカバーする戦略ですね。そんじゃまた。