ゲームじゃないとこでもUnityが活用されてる話を聞いてきた。

こんにちは。ヤマヤタケシです。
Unity Solution Conference 2014に会社を休んで行ってきました。時給で働いているから、プレゼンは結構真剣に聞いてきました。

全体の感想

このカンファレンスの内容は、Unityという”ゲームエンジン”をゲーム以外の分野で活用している事例紹介が中心でした。1つのセクションが40分で駆け足で広く浅いので、技術者には若干物足りなかったです。完全に、経営者やマネージャ、マーケッターなどビジエネスレイヤーへのアピールでした。そういう視点も大事です。

Unityの採用パターンは、「Unityの表現力をサービスのフロントエンドに採用し、見た目をリッチにしよう」です。ガチでUnityに搭載されている技術をC++で実装しようとすると高いコストかかります。そんなコストは払えないけれども、見た目を良くしたい!なんてわがままな!でも、可能なんですよね。

タイムテーブルはここにあります。→タイムテーブルのページ

参加したセッションはこんな感じです。


基調講演:人間の拡張、スポーツの拡張

暦本純一<東京大学>

最近の”サイバー”なテクノロジーの研究をがーっと紹介するプレゼンでした。小学校の頃に見聞きした以上の未来に来たなあと思います。VR技術によって、仮想現実に没入したり、現実を拡張したり、現実を書き換えたりする時代です。

インターネットは最近IoT、物のインターネットとか言ってますが、さすが研究分野です、次はIoAらしいです。Internet of Ability. 能力のインターネット。物がネットにつながった後は、物が人間につながって、人間の能力が拡張されます。まさに攻殻機動隊です。サイバーです。具体例は、Oculusなんかをかぶって、ドローンに搭載されたカメラで自分の後ろ姿を見たりして、スポーツのトレーニングが捗るとか。

Oculusつけて、後頭部にカメラを付ければ、「なに!後ろが見えるのか!」みたいな遊びができますね。


Unityを使った映像コンテンツの作り方

田地正宏<クリプトン・フューチャー・メディア株式会社>

初音ミクが交響曲のソリストをするライブでは、リアルなオーケストラとのコラボなので、指揮者に合わせなくちゃいけなくて、モーションを500個に分割して、人間が指揮者をみてテンポを調整したそうな。

バンプオブチキンとのコラボのときは、円柱モニタに初音ミクを映したのだけど、カメラの位置が”現場の判断”なのでカメラの位置に合わせて表示位置を変えるためにUnityでリアルタイムレンダリングしたそうな。カメラの位置情報の流れは、センサー→アンドロイドケータイ→Wifi→TCP→PC→Unity→円柱モニタ、です。


ゲームのちからのVRソリューションへの応用
– ジオ+VR+ゲーム = ヘルスケアソリューション –

佐々木宣彦<株式会社ポケット・クエリーズ>
永江裕之<株式会社ゼンリン>

長寿の国ならとりあえず健康産業は儲かりそうですね。
ゼンリンがUnityに3Dモデルを提供しているので、活用したら良さそうです。

その後、ポケットクエリーさんが、最近のデバイスを、ガーッと紹介してました。
KONASHIとかSuper ArduinoとかJINS MEMEとかMicrosoft Bandとか。


VR×Unityによる広告プロモーション

天野清之<面白法人カヤック>

広告プロモーションでUnityとかOculusとかを採用した話でした。OculusとUnityが同時に使われすぎてて、同じ会社かと誤解しそうです。


学べる未来の遊園地

杉野裕則<チームラボ>

ゲームみたいでゲームじゃない内容で、”教育”を絡めるところがウマイなーと思いました。親の財布がゆるみますね。

作品を作るためのチームが意外に小さくて驚きました。Assetストアでモデルを購入して、テクスチャを書き換えて”アート”にするというワークフローは実に参考になります。


屋内3D測定からUnityなど利用用途にあったポリゴン変換の取組み

耕山博<株式会社日立ソリューションズ>

大きな会社だなと思いました。数百万円の”安い”レーザーのセンサーを使って、簡単に屋内の状況を点群として取得し、それをメッシュに変換して、Unityで使おうという話です。まだ、途中らしいですけど、全自動は難しいから、半自動で結構うまく進んでいるそうです。研究分野では全自動を目指してゴールが見えないでしょうけども、人間をワークフローに組み込んで現実解を出すのは、ソリューションですね。勉強になります。


アウトドアなどリアル世界とのコミュニケーションを作るインタラクティブなUnityプロダクトの作り方

川崎順平(Qawasaki)<博報堂アイ・スタジオ>
朝日田卓哉<博報堂アイ・スタジオ>

オシャレ。とにかく、オシャレ。パワーがあります。すごいですね。

「部活」として、業務に影響を与えない範囲で活動した内容の発表でした。「やってみる」重要性を自覚し、クリエイティブを成長させる活動を日常に組み込んでいる姿は、酒ばっかり飲んでる自分には良い薬でした。


まとめ

技術者としては物足りない内容ではありましたが、別の視点に触れることができて良い刺激になりました。東京にいる間はこういうイベントに積極的に参加しないとね!